【懸垂で効率よく筋トレ】懸垂だけで逆三角形+瞬発力・筋持久力も向上

懸垂は広背筋を鍛える種目として知られていますが、腕、肩、胸、腹筋など、いろいろな部位の筋肉が同時に鍛えられ、とても効率がよいです。
また、筋肉間の連動がよくなって運動能力がアップします。

 目次
1. 懸垂だけでも細マッチョになれる
2. 握り方で違う筋肉が鍛えられる
3. 懸垂で筋肉を太くするには
4. 筋動員力を高めるには
5. には
6. 懸垂が1回もできない人の筋トレ方法
7. 懸垂器具の選び方

 




 

懸垂だけでも細マッチョになれる

逆三角形の上半身に

懸垂だけでやっていれば、細マッチョになれます。
懸垂では、広背筋の上部が重点的に鍛えられるので、間違いなく逆三角形の体になります。
とくに肩幅が広くなり、洋服やスーツなど、サイズが大きくなります。
もちろん、ダンベルなどは必要なく自重で十分です。

胸板は厚くならない

腕や肩の筋肉も付いて、ガッシリとしてきます。
大胸筋や腹筋は、ある程度は付きますが、盛り上がったり、割れるほどにはならないので、部分的に強化するとよいでしょう。

握り方で違う筋肉が鍛えられる

順手・逆手・側面を持つなど、手の持ち方を変えると微妙に違う筋肉が鍛えられます。
鉄棒を握らずに指をかけて行うと指屈筋(指や前腕)が強化できます。
頭の後ろに鉄棒がくるように体を持ち上げると大円筋が鍛えられます。
広背筋が弱く懸垂に慣れていない人は逆手で握ると行いやすいです。

順手で懸垂
(オーバーグリップ)
オーバーグリップ 広背筋をメインに、僧帽筋や三角筋も鍛えられます。
逆手で懸垂
(アンダーグリップ)
アンダーグリップ 上腕二頭筋をメインに、広背筋や僧帽筋が鍛えられます。
側面を持って懸垂 側面を持って懸垂 広背筋や腕橈骨筋(前腕)をメインに鍛えられます。
順手で手の間隔を広く
(ワイドグリップ)
肩関節を内転させて体を持ち上げます。特に広背筋の側部に効くので、背中を大きくする効果があります。
順手で手の感覚を狭く
(ナロウグリップ)
肩関節を伸展させて体を持ち上げます。広背筋に最も負荷が掛かる方法です。

 




 

懸垂で筋肉を太くするには

負荷(おもり)の設定

懸垂で筋肉を太くするには、負荷率を70~80%に設定して、トレーニングする必要があります。
負荷率70~80%とは、反復回数8~12回になるように、負荷を設定します。

  • 8回反復できない人は、負荷率が80%以上なので、自分の体重だけでも負荷が大きいです。懸垂ができない人のトレーニング方法を参考にして下さい。
  • 8~12回の間の人は、負荷率を70~80%なので、自分の体重だけで筋肉がつきます。
  • 12回以上反復できる人は、自分の体重だけでは負荷率が70%以下なので、おもりが必要です。

懸垂で負荷を掛けるには

負荷を掛けるには、ウェイトジャケット、ディッピングベルトなどがあります。
私の場合は、使っていなかった鉄アレーに、ワンタッチで取り付けられるベルトを取り付けて、おもりをつくりました。

筋動員力を高めるには

筋動員力とは

筋動員力とは、力を出すときに、どれだけ筋線維を動員できるかという能力です。
痩せていても力が強い人は、筋動員力があると言えます。
懸垂で筋動員力を高めるには、最大筋力の90~100%の大きな負荷でトレーニングすることが必要です。

トレーニングのしかた

筋力アップするには、筋肉がついたら筋動員トレーニングを行って、筋肉の質を高めることも大切です。
反復回数が1~4回になるように、負荷を設定すると、筋動員力が高まります。
ただし、これは上級者のトレーニング方法で、高負荷なのでケガの恐れもあります。

100%を超える負荷

懸垂では、最大筋力の100%を超える負荷を掛けることもできます。
それには、体を持ち上げる時よりも、体を下ろす時の筋力の方が1.3倍ほど強いということを利用します。
最大筋力の100%を超える負荷のおもりを付けて台に乗り、体が持ち上がっている状態から、体を下ろしていくことで、さらに筋動員力が高まります。
最大筋力の130%など、非常に大きな負荷が掛かるので、筋肉や腱を痛めたり、ケガをする恐れもあります。

筋持久力を高めるには

トレーニングのしかた

懸垂で筋持久力を高めるには、20回以上反復することが必要です。
初心者は20回もできないので、必然的に上級者が行うトレーニングということになります。
筋持久力を高めるには、できなくなるまで反復し続けることが効果的です。

懸垂のダイエット効果

懸垂では、上半身全体の筋肉を使い、比較的負荷も大きいので、カロリー消費が多いです。
有酸素運動ではないので、体脂肪はあまり燃焼しませんが、余分な血糖などが使われて体脂肪になるのを防ぐことができます。
また、懸垂を続けていくと、体重を支える必要があるため、自然とそれなりの体脂肪率に維持されます。




 

懸垂が1回もできない人の筋トレ方法

筋力がなくて懸垂ができない場合

筋トレをほとんどしたことのない人は、基本的な筋力がないので、腕立て伏せやダンベルカールなどで、ある程度鍛えなければなりません。
背筋を鍛えなければ、懸垂はできないと思われるかも知れませんが、懸垂で体を持ち上げるには、腕や胸の筋肉の方が重要とも言えます。
腕立て伏せが20回くらいできるようになれば、懸垂で体が持ち上がるようになり、背筋も鍛えられていきます。

斜め懸垂よりも腕立て伏せ

斜め懸垂は、広背筋が鍛えられて、懸垂ができない人のトレーニングに最適とされています
しかし、男性の場合、運動部に入っている(入っていた)人なら、斜め懸垂などしなくても、懸垂はできるものです。
懸垂ができない人は、広背筋が弱いのではなく、体全体の筋力が弱いのです。
斜め懸垂のような特殊なトレーニングをするよりも、まずは、筋トレの基本である腕立て伏せで、腕や胸を鍛えた方がはるかに効果的です。
腕立て伏せでも広背筋は使われています。

脊柱起立筋も重要

学生時代に運動部にいた人であれば、少なくとも3回くらいは懸垂ができます。
部活での筋トレと言えば、腕立て・腹筋・背筋・スクワットです。
背筋とは、床で行うバックエクステンションのことで、脊柱起立筋が強化されます。
特に、広背筋を鍛えなくても、懸垂はできるようになります。

筋肉の連動ができていない

トレーニングをしていて、筋肉があるのに、懸垂が1回もできないという人がいます。
なぜできないかというと、懸垂では上半身の様々な筋肉を協調させることが必要だからです。
筋肉があるのに懸垂ができないという人は、腕や肩、胸筋や背筋など、マシンで個別には鍛えているが、それらの筋肉をうまく連動させることができないのが原因かも知れません。

1回もできないのに懸垂でトレーニング?

筋肉があるのに、懸垂ができない場合は、筋肉間協調をよくするために、懸垂でトレーニングをすることが必要です。
1回もできないのに、どうやってトレーニングをするんだと思われるかもしれませんが、1回もできなくても懸垂でトレーニングする方法があります。

筋肉を協調させる筋トレ方法

それは、台などに乗って体が持ち上がっている状態から、体を下ろしていく方法です。
体を持ち上げることができなくても、ゆっくり下ろすことができるのは、体を持ち上げる時よりも、体を下ろす時の筋力の方が1.3倍ほど強いからです。
このトレーニングでは、懸垂で必要な筋肉が協調して使われます。負荷を掛けるためには、できるだけゆっくりと体を下ろしていくことが大切です。

懸垂器具

自作の懸垂器具

私の場合は、鉄棒のあるところへ行くのが面倒なので、このような棚の材料で懸垂をするための器具をつくりました。
部屋が狭いと邪魔にはなりますが、すぐ目の前にあり、いつでも好きなときにできるので、スポーツジムなどに行くよりはるかに効率的です。
体重は65kgほどで、月に1000回ほど行い、30年近くたちますが、壊れることなく今も使っています。
使っていないときは、洗濯物を干すこともできます。以前は懸垂器具の価格が高かったので自作しましたが、今は自作するよりも価格が安く安全です。

自作の懸垂器具・DIY

市販の懸垂器具

体重や将来的な負荷を考えて、自分に合った耐荷重(体重制限)の器具を選びましょう。シットアップベンチが付いたものは、単体のシットアップベンチと比べると簡単なつくりなので、使い勝手はよくありません。
ぶら下がり健康器での代用はしないほうがよいです。

懸垂マシン
高級スチールを採用して軽量かつ安定性を向上した懸垂器具です。
サイズ:幅100×奥行65×高さ145-205cm、重量:22.5kg
耐荷重 150kg
アイアンジム
ジムに行かなくても自宅でトレーニング。
特別な工事不要でトレーニング時だけの簡単取り付け。
ドアの上の桟にひっかけるだけで懸垂トレーニング。
床において腹筋運動。
腕立て伏せ、腹筋、懸垂、二の腕強化など4種類のトレーニング。

 




 

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腕立て伏せの種類と負荷比較・初心者~上級者まで

腕立て伏せは、筋トレの基礎中の基礎です。大胸筋や上腕三頭筋など、上半身を全体的に鍛えることができますが、両手の間隔、インクライン、デクラインなど、やり方で負荷の掛かる部位や大きさが変わってきます。

 目次
1. 腕立て伏せの種類
2. 腕立て伏せの負荷比較
3. 腕立て伏せで筋肥大するには
4. 腕立て伏せができない場合

 




 

腕立て伏せの種類

腕立て伏せには、一般的なのプッシュアップ、両足を台の上に乗せて行うインクライン・プッシュアップ、お尻を下にして行うリバース・プッシュアップ、片手腕立てなどがあります。

プッシュアップ
主に鍛えられる筋肉:大胸筋、上腕三頭筋
プッシュアップ プッシュアップ
①図1.両手の間隔を肩幅より少し広めにして、両手を床に付き脚を後ろへ伸ばします。ひじを体の外側に向けて曲げていき、上体を下ろします。
②図2.息を吐きながら、腕を伸ばしていき、上体を持ち上げます。
③息を吸いながら、元に戻します。
できない場合は、両膝を床に付いて行うと、負荷が小さくなります。
デクライン・プッシュアップ
主に鍛えられる筋肉:大胸筋、上腕三頭筋
デクライン・プッシュアップ デクライン・プッシュアップ
①図1.脚を台の上に載せて行う腕立て伏せです。両手の間隔を肩幅より広くして、ひじを曲げ上体を下ろします。
②図2.息を吐きながら、腕を伸ばしていき、上体を持ち上げます。
③息を吸いながら、元に戻します。普通の腕立て伏せより負荷が高くなります。
リバース・プッシュアップ
主に鍛えられる筋肉:上腕三頭筋
リバース・プッシュアップ リバース・プッシュアップ
①図1.ベンチの前に脚を伸ばして座り、両手を後ろに持っていき、手に力を入れて腰を床から浮かせます。
②図2.息を吐きながら、ひじを伸ばして腰を上げていきます。
③息を吸いながら、元に戻します。
上腕三頭筋に大きな負荷がかかります。

 

腕立て伏せのフォーム

お腹が落ち込んだり、腰がひけないように、上記のイラストのように、体を真っ直ぐにして行います。
お腹が落ち込むと十分に肘を曲げることができず、腰がひけると負荷が胸から肩などに分散してしまいます。
また、腕立て伏せよりも先に、腹筋など体幹のトレーニングを行ってしまうと、姿勢を維持できずにお腹が落ち込みやすくなります。

両手の間隔

両手の間隔を広げてワイドスタンスで行うと、大胸筋への負荷が大きくなります。
両手の間隔を狭めてナロウスタンスで行うと、大胸筋への負荷は小さくなるかわりに、上腕三頭筋への負荷が大きくなります。




 

腕立て伏せの負荷比較

体重の70%の負荷

腕立て伏せでは、両手に体重の約70%がかかります。体重70kgの場合、49kgの負荷がかかることになります。
言いかえれば、49kgのベンチプレスと同じなので、筋トレをしたことのない人は、1回もできなくても、可笑しなことではありません。

10回くらい反復できる負荷

10回くらい反復できる負荷でトレーニングを行ったときに、最も効率よく筋肉がつくことが知られています。
これくらいの負荷のときに、適度な乳酸、低酸素など、筋肉がつく条件が揃います。

腕立て伏せの種類と負荷

普通のプッシュアップでの負荷を1.0として比較したおおよその値です。

種類 負荷 両手にかかる負荷
プッシュアップ(膝立ち) 0.85 体重の60%
インクライン・プッシュアップ 0.93 体重の65%
プッシュアップ 1.00 体重の70%
デクライン・プッシュアップ 1.07 体重の75%

 

【例】体重70kgの人の場合、普通のプッシュアップでは、両手にかかる負荷は49kgです。
デクライン・プッシュアップでの負荷は52.5kgとなり、5kgのおもりを背負って、普通のプッシュアップをするときの負荷と同じにことになります。
インクライン・デクラインのプッシュアップは高さ40cmの場合で算出しました。

腕立て伏せで筋肥大するには

負荷率を70%に

腕立て伏せで筋肥大するには、自身の最大筋力に対する負荷率を70%くらいでトレーニングする必要があります。
(なんとか10回できるときの負荷率が約70%です。)

  • 10回できない場合・・・負荷が大きいので、膝立ちやインクライン・プッシュアップに変更します。
  • 楽に10回以上できる場合・・・負荷が足りないので、筋肥大するにはおもりが必要です。

 

負荷(おもり)の設定

負荷率が70%になる負荷(おもり)の重量(kg)

連続回数 体重
50kg 60kg 70kg 80kg 90kg
10回 0 0 0 0 0
20回 5 6 7 8 9
30回 10 12 14 16 18

体重60kgで腕立て伏せを連続20回できる場合、さらに負荷を掛けないと筋肥大しません。
6kgのおもりを使用すると、負荷率が70%となり、筋肥大に効果があります。
机上の計算ですので、目安程度としてください。

腕立て伏せができない場合

トレーニン方法

腕立て伏せができない場合は、負荷が小さくなる膝立ち、またはインクラインでトレーニングを行います。
膝立ちの場合は、両手を体に近づけるほど、インクラインの場合は台の高さを高くするほど、負荷を小さくできます。
10回くらい反復できる負荷に調節して行うことが重要です。

インクライン・プッシュアップ

インクライン・プッシュアップ
主に鍛えられる筋肉:大胸筋、上腕三頭筋
インクライン・プッシュアップ インクライン・プッシュアップ
①図1.台の上で両手を肩幅より広めに開き、ひじを曲げ上体を下ろします。
②図2.息を吐きながら、腕を伸ばしていき、上体を持ち上げます。
③息を吸いながら、元に戻します。

 

徐々に負荷を大きくしていく

トレーニングを継続して、10回×3セットが楽にできるようになったら、やっと10回できるくらいに負荷を大きくします。
これを繰り返し継続していけば、やがて普通の腕立て伏せができるようになります。

プッシュアップバー
グリップに傾斜を設けることで手首に掛かる負担を軽減。高い剛性を持つプラスチックシャフトは、長期間の使用にも耐えうる強度で耐荷重100kg!
パーフェクトプッシュアップエリート
滑りにくく安定性があり、手首の関節に負担をかけずに接地面を回転させながらトレーニングができます。耐久重量は136KgまでOK。

 




 

 関連項目
 腕を鍛える筋トレメニュー
胸を鍛える筋トレメニュー

 

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全身持久力トレーニング・心肺機能を高め、最大酸素摂取量を向上

全身持久力とは心肺機能の能力で、いわゆるスタミナです。
試合の終盤まで能力を発揮する全身持久力を高めるには、心拍数から運動強度を設定したトレーニングによって呼吸循環機能を高め、最大酸素摂取量を向上させることが必要です。

 目次
1. 最大心拍数と最大酸素摂取量
2. 持久力アップする心拍数の設定
3. ジョギングをしているのに痩せない理由

 




 

最大心拍数と最大酸素摂取量

全身持久力を高めるには

全身持久力を高めるには、呼吸循環機能を高めて、最大酸素摂取量を向上させることが必要です。
最大酸素摂取量の70%~80%の強度の運動を10~20分継続することで、呼吸循環機能が向上します。
このレベルの運動強度を、Annaerobic Threshold(無酸素性作業閾値)といい、ATと表されます。

ATとは

運動を始めてから、徐々に強度を高めていくと、同時に心拍数も上がっていきます。
これは、エネルギーをつくるために酸素を必要とするからです。
しかし、ある運動強度に達すると、酸素の供給が間に合わなくなり、体は無酸素でエネルギーをつくり出します。
このポイントがATで、ここまでが有酸素運動ですが、ATを超えると無酸素運動の領域に入ります。

最大心拍数と最大酸素摂取量

ATを超える無酸素運動を続けていくと、徐々に乳酸が溜まり、運動が継続できなくなります。
このときの心拍数を最大心拍数といい、このときの酸素摂取量を最大酸素摂取量といいます。
最大心拍数は下記のように算出することができます。

最大見込心拍数

最大心拍数は、実際に測ることができないので、最大見込心拍数で代用します。
最大見込心拍数=[220-年齢]という式から算出します。(平均的な値で、個人差があります。)

年齢 最大見込心拍数
20歳 200
30歳 190
40歳 180
50歳 170
60歳 160
70歳 150

 




 

持久力アップする心拍数の設定

目標心拍数

効果的に有酸素運動を行うには、目的に合った心拍数(目標心拍数)を設定することが重要です。
[目標心拍数=最大見込心拍数×強度(%)]

強度 目的
70~80% 全身持久力アップ
60~70% ダイエット・脂肪燃焼
50~60% 健康維持

 

心拍数の設定例

(例1)30歳で、全身持久力アップが目的の場合、強度は70~80%なので、
目標心拍数=(220-30)×0.7~0.8=133~152
となり、この心拍数で運動することで、効率よく全身持久力アップできます。

(例2)50歳で、健康維持が目的の場合、強度は50~60%なので、
目標心拍数=(220-50)×0.5~0.6=85~102
となり、この心拍数で運動することで、健康維持のトレーニングができます。

心拍数と運動時間

はじめのうちは、AT以下の比較的楽なレベルで、長時間の運動に慣れることが必要です。
トレーニングは、ランニング、自転車、水泳などで行います。
エアロバイクやトレッドミルならコンピュータで運動レベルを設定できます。

運動レベル トレーニング
脂肪燃焼 30~60分
AT以下 20~60分
AT 10~20分×数回

 

心拍計(ハートレートモニター)を使う

設定した心拍数で運動するといっても、簡単にはできません。
心拍計を使えば、心拍数をリアルタイムでチェックできます。
また、設定した心拍数よりも下がったり、越えたりしたときに、知らせてくれるようにもできます。

ジョギングをしているのに痩せない理由

体脂肪が減らないのはなぜ?

体脂肪を燃焼させるには、運動での最適な心拍数があります。
ジョギングをしているのに、痩せないというのは、運動強度が大きく、心拍数が高すぎることが考えられます。
息が上がるジョギングよりも、ウォーキング程度の楽な運動の方が痩せることもあります。

痩せる心拍数

体脂肪燃焼に効率のよい心拍数は、年齢によって異なり、下記の心拍数での運動が効果的です。
ウォーキングなら、早歩きするくらいの心拍数です。
これを越えると、無酸素運動の領域になり、筋肉は鍛えられるが、脂肪は燃焼しません。

年齢 痩せる心拍数
20歳 120~140
30歳 114~133
40歳 108~126
50歳 102~119
60歳 96~112
70歳 90~105

 

有酸素運動と無酸素運動

ジョギングしているのに、体脂肪が減らないのは、有酸素運動になっていないからです。
脂肪を燃焼するには、酸素が必要です。
息が上がるほどの運動をすれば、脂肪がたくさん燃焼した感じがしますが、実際は無酸素運動になっています。

シックスパッド・アブズフィット2
もっと強く、美しいボディへ。世界No.1フットボーラーであるクリスティアーノ・ロナウドのトレーニング理論から誕生した、革命的トレーニング・ギア。
パワーブリーズ プラス スポーツタイプ (高負荷)
腹筋・背筋・横隔膜を強化する呼吸筋トレーナーです。従来のパワーブリーズの性能をさらアップ。スポーツタイプは、スポーツを本格的に行っていたり、競技選手の方向け。体力に自信のある、体格ができている方にお勧めです。

 




 

 関連項目
 陸上(中・長距離)の効果的な筋トレ
遅筋を鍛えて持久力アップ・体脂肪をエネルギーにして糖質を節約

 

 効率よい筋トレ方法
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パワー・瞬発力をつけるトレーニング

筋トレで筋肉を太くしただけでは、スポーツで必要な実践的な筋力であるパワー(瞬発力)は養われません。
実践で力を発揮できる筋肉にするには、鍛えた筋肉にパワーをつけるようなトレーニングが必要です。

 目次
1. パワーとは「筋力×スピード」
2. パワー・瞬発力をつけるには
3. 全身のパワートレーニング

 




 

パワーとは「筋力×スピード」

パワー(瞬発力)とは

このスポーツ選手は「パワーがある」などと言いますが、パワーとは単に体が大きくて力が強いことではありません。
パワーは「筋力×スピード」で表され、筋肉がそれほどなくても、スピードで補えることになります。
筋肉をつけても、スピードのトレーニングをしなければ、パワーはつきません。

元横綱の日馬富士さん

元横綱の日馬富士さんは、力士の中では体は細いですが、スピードはズバ抜けていました。
筋肉量が少なくても、立ち合いで大きな力士を圧倒できるのは、スピードによるパワーがあったからです。

パワーが必要なスポーツ

どんなスポーツでも、パワーは必要ですが、陸上競技の跳躍(走り幅跳び、走り高跳び)や投てき(やり投げ、砲丸投げ、ハンマー投げ、円盤投げ)、重量挙げ(ウェイトリフティング)などでは、特に重要です。
これらの一発勝負の競技は、パワーに左右されます。
下記のように、パワーを養うには、重量挙げのトレーニングもあります。

筋肉が大きくなってもパワーはつかない

体を大きくしたり、ボディメイクが目的の筋トレでは、パワーはつきません。
スポーツだけでなく、日常生活でもパワーを使うことはあります。
せっかく体が大きくなっても、「あいつは、マッチョなのに見掛け倒しだ」などと言われることも…。
筋肉を大きくするトレーニングに慣れてきたら、パワートレーニングを取り入れるのもよいです。

パワー・瞬発力をつけるには

できるだけ速く動作させる

トレーニングの動作(スピード)を速くすると、パワー(瞬発力)が強化されます。
ダンベルやバーベルを、できるだけ速く持ち上げるようにすることで、より実践的なトレーニングになります。
逆に下ろすときは、ゆっくり動作させて筋肉に刺激を与え、筋肥大を促すようにします。

トレーニング方法

筋力×スピードで表されるパワーは、最大筋力の30~40%くらいで最も大きくなります。
これくらいの軽い負荷をかけて、最大の速度でトレーニングをすることでパワーが養われます。
逆に、筋肉を太くするような最大筋力の70%くらいの負荷では、重すぎてスピードが出ません。
パワートレーニングでは、筋肉を太くする効果は小さいです。

トレーニング方法

セット 負荷 反復回数
1 30% 最大スピードでできなくなるまで
2 40%
3 50%

最大スピードが維持できなくなる(スピードが落ちてくる)まで、反復します。

素早く切り返す

ベンチプレスなどで、バーベルを下ろすと同時に、素早く上げる動作に移行することでも効果が高まります。
バーベルを下ろして、止めてから上げる場合に比べて、バーベルを下ろしているときの加速度も負荷に加わります。
これも軽い負荷で行うトレーニングです。

効果的なパワートレーニング

パワートレーニングばかりを行っても、筋肉はつかないので、パワーもそれほど養われません。
筋肉を大きくすることで、最大筋力の30~40%の範囲を広げることができます。
筋肉を大きくするトレーニングに慣れてきたら、パワートレーニングを取り入れるとよいです。




 

全身のパワートレーニング

一般的な筋トレに比べて衝撃が大きくケガをする恐れがあるので、ダンベルを使う際はごく軽い負荷で行います。

パワープッシュアップ
①腕立て伏せで肘を曲げていき、胸を床に近づけます。
②腕でジャンプして、一気に上半身を飛び上がらせ、着地します。
着地と同時に素早くジャンプの動作に移ると効果が高まります。
ジャンピング・スプリット
①両手にダンベルを持って立ち、片脚を大きく前に踏み出します。
②ジャンプして左右の足を入れ替え、これを繰り返します。
プッシュプレス
①膝と腰を軽く曲げて立ち、ショルダープレスの体勢をとります。
②膝と腰を伸ばしながら、その反動を利用して、一気に頭上にダンベルを上げます。
スナッチ
①両手にダンベルを持って、スクワットをするようにしゃがみます。
②膝を伸ばして立ち上がります。
③立ち上がった反動を利用してアップライトロウの姿勢に入ります。
④アップライトロウの勢いをつけたまま、一気に頭上にダンベルを上げ、衝撃を受け止めてバランスをとります。
重量挙げのスナッチとは動作が少し違います。

 

パワーブロック 最大41kg×2個セット
ピンの差し替えだけで瞬時にプレートを脱着でき、重量変更を繰り返すトレーニングがこの1台だけで可能です。
バーンマシン ゴールドラグジュアリー 6.2kg
中級者~上級者用のマシンです。バーンマシンシリーズの最終系。荷重バーで、2段階に重量調整ができます。重量6.2kg。

 

 関連項目
 陸上(短距離)の効果的な筋トレ
陸上(投てき・跳躍)の効果的な筋トレ
体重制限があるスポーツに・筋動員トレーニング

 

 効率よい筋トレ方法
 懸垂で効率よく筋トレ
片手懸垂ができるまで
筋力をつけるには
筋動員トレーニング
筋肥大トレーニング
筋持久力トレーニング
全身持久力トレーニング
筋トレ頻度と回復時間
筋肉痛の原因と回復
自重トレーニング
パワートレーニング
筋トレのマメ知識
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腕を太くする
胸板を厚くする
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筋肉痛の原因・筋肉疲労の回復促進

筋肉痛の原因になりやすいのは、エキセントリック収縮(筋肉が伸ばされながら力を発揮)する運動と言われます。筋肉痛が治ると、トレーニング前よりも筋力がアップした感じがしますが、『筋肉痛が治ること=超回復』ではありません。

 目次
1. 筋肉痛の原因はエキセントリック収縮
2. 筋肉痛が治ると筋力アップする?
3. 筋肉痛の回復を促進させるには

 




 

筋肉痛の原因はエキセントリック収縮

筋肉痛が起こる運動

筋肉痛が起こる詳細は、はっきりとは解明されていません。
筋肉痛の主な原因となる運動は、エキセントリック収縮(筋肉が伸ばされながら力を発揮)する運動で、
コンセントリック収縮(筋肉が収縮しながら力を発揮)する運動では、それほど筋肉痛を生じません。

コンセントリック収縮とエキセントリック収縮

例えば、アームカールで上腕二頭筋を鍛える場合、ダンベルを上げるのがコンセントリック収縮、下ろすのがエキセントリック収縮です。
上腕二頭筋が、コンセントリックは縮みながら、エキセントリックは伸ばされながら、力を発揮します。
筋肉痛になりやすいのは、ブレーキをかけるような運動で、階段を上るときよりも下りるときに起こりやすいです。

筋肉痛を起こしやすい筋肉

コンセントリック収縮よりも、エキセントリック収縮の方が負荷が大きくなります。
アームカールではダンベルを下ろす動きが上腕二頭筋に、ベンチプレスではバーベルを下ろす動きが大胸筋に、登山などで階段を下りる動きが大腿四頭筋や下腿三頭筋に筋肉痛を起こします。
筋トレでは、ダンベルやバーベルを「ゆっくり下ろす」ことで負荷を大きくしています。

マシンとフリーウエイト

フリーウエイトの場合は、ダンベルやバーベルを上げ下ろしするので、コンセントリック収縮とエキセントリック収縮が繰り返されます。
しかし、マシンにはレールや歯車などによる摩擦があり、下ろすときの負荷が小さくなり、エキセントリック収縮する運動が軽くなります。
マシンを使用すれば、筋肉痛を起こしにくくすることもできます。

筋肉痛が治ると筋力アップする?

超回復とは

筋トレをして、栄養と休息をとると、トレーニング前よりも筋力が向上します。
このことを超回復と言い、筋トレ後、部位によって48~72時間かかるます。

筋肉痛と超回復の関係

『筋肉痛が治ること=超回復』ではありません。
トレーニングの仕方、体調、環境などによって、筋肉痛になる場合と筋肉痛にならない場合があります。
筋肉痛にならないからといって、筋トレ内容がダメだったとは言えません。
また、筋肉痛がなくても、超回復している途中であることもあります。

筋肉痛が治らない場合

超回復の途中で無理にトレーニングすると、回復に余計な時間がかかったり、逆に筋力が低下しかねません。
また、1週間くらい経っても治らない場合は、筋肉痛を超えていることもあり、病院へ行ったほうがよいかも知れません。

活性酸素の除去

筋肉痛になると、活性酸素がつくられます。
活性酸素は、傷ついた部位の殺菌などに使われますが、過剰になって炎症を起こすこともあります。
さらに、歳をとると、活性酸素に対する抵抗力が弱くなり、筋肉痛が長引くことになります。
過剰な活性酸素を除去するには、ポリフェノール、ビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化物質を摂取するとよいです。

筋肉痛にならないトレーニング

筋肉痛にならないからといって、筋トレの内容が悪い訳ではありません。
上記のとおり、マシンでのトレーニングでは、筋肉痛を起こしにくいですが、筋肉はしっかりとつきます。
スポーツのほとんどがコンセントリック収縮させる運動ですが、実戦以外で筋トレをしなくても、筋肉はつきます。

歳をとると筋肉痛が遅れてくる?

歳をとると、2日後や3日後に筋肉痛になるといわれます。
しかし実際は、歳に関わらず、激しい運動をしたときは翌日に、軽い運動のときは2~3日後に筋肉痛になります。
歳をとると、筋肉痛が遅れてるのではなく、激しい運動をしなくなるのが理由です。




 

筋肉痛の回復を促進させるには

ウォームアップの効果

トレーニングの前にウォームアップをすると、筋肉や血液の温度が上がって筋が収縮しやすくなり、故障が起きにくくなります。
また、血液循環、代謝、酸素の取り入れなどが良くなるので、持久力が向上したり、休憩時のエネルギー回復などに効果があります。
逆に、ウォームアップせずに強度の高い運動を行うと、安静時に臓器などに集中している血流が一気に筋肉に移動し、体に負担がかってしまいます。

ウォームアップのしかた

ウォームアップには、全身の柔軟体操や、ウォーキング、軽いジョギングなどを10分くらい行いますが、
30分以上行うと体のエネルギーが消費されてしまうので、体を温める程度にすることがよいです。
また、筋肉をじっくり伸ばすようなストレッチをすると副交感神経が働いて、最大筋力や反応時間を一時的に低下させてしまうと言われています。

クールダウンのしかた

トレーニング後にクールダウンを行うことで、乳酸値や不足した酸素量を早く元に戻し、疲労回復が促進されます。
また、急に運動をやめたときに起こる脳や心臓へ流れる血液が不足することを防いでくれます。
クールダウンには、今まで行っていたトレーニングを軽くしたものや、ストレッチなどを行います。

入浴・シャワー

トレーニング後に入浴することで、血流が促進され、疲労物質が除去されます。
水圧によってお腹やふくらはぎが細くなり、筋肉のポンプ作用が促され、血流がよくなります。
また、浮力によって重力から開放されて、筋肉を緩める効果もあります。
入浴やシャワーで比較的熱いお湯を浴びれば交感神経が刺激されて新陳代謝がよくなり、ぬるいお湯で半身欲をすれば副交感神経が刺激されてリラックスできます。

サウナ

サウナに痩せる効果はありませんが、大量の汗をかくことで不純物が排出されるので、新陳代謝を促す効果があります。
サウナで体を熱くし、水で冷やすことを繰り返すと、血管が収縮・拡張することにより血流がよくなり、疲労物質が除去されます。
高温浴で終わると交感神経が働いて活動的になり、冷温浴で終わると副交感神経が働いてリラックスするので、使い分けるとよいです。

湿布

湿布は、筋肉痛や筋肉疲労を鎮痛消炎するものです。
冷湿布と温湿布がありますが、冷やしたり温めたりするのではなく、感じ方が冷たいか温かいかの違うだけです。

ホエイプロテイン
吸収の良いホエイプロテインを使用し、ビタミンB群とビタミンCを配合。筋肉作り・体調維持に欠かせない栄養素を豊富に含んでいます。MEG製法によりおいしく溶けやすくなりました。
アミノバイタル
スティック1本(3g)で、アミノ酸(BCAA+グルタミン、アルギニンなど)2200mgと8種類のビタミンを顆粒状で飲みやすく摂取できます。

 




 

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自重トレーニングの基本4種目

自重トレーニングとは、ダンベルやバーベルなどを使わずに、負荷を自分の体重だけで行うトレーニングです。自重トレーニングには、腕立て伏せやスクワット、懸垂などいろいろあります。

 目次
1. 自重トレーニングで筋肥大させるには
2. 基本的な筋トレ
3. 自重トレーニングの頻度

 




 

自重トレーニングで筋肥大させるには

20回反復できるようになる

自分の体重のみの負荷で行う自重トレーニングには、腕立て伏せやスクワット、懸垂などがあり、これらで筋肥大させるには、まず20回できるようになることを目標にします。
それまでは、負荷が適切なので、筋肉を大きく(筋肥大)させることができます。

30回以上できるようになったら

20回できるようになるまでは筋肥大しますが、30回以上できるようになると、40回、50回とやっても筋肥大の効果が得られず、筋持久力が高まるだけになります。

スロートレーニングにする

自重でさらに筋肥大させるには、スロートレーニングによる方法があります。
自重トレーニングで20回くらいできるようになっても、スロートレーニングでは、それほどできないようになります。

スロートレーニングでの腕立て伏せ

腕立て伏せを例にとると、体の上げ下げに5秒程度ずづかけて行います。
体を上げたときに腕を完全に伸ばさず、下げたとき腕を完全に曲げずに行いことで、常に力が入って血流が制限された状態になります。
すると、加圧トレーニングのような状況になり、低酸素状態&乳酸の蓄積により筋肥大が促されます。

スロートレーニングは安全

スロートレーニングは、一種の加圧トレーニングですが、最大筋力の50%くらいの低負荷で行う安全な筋トレ方法です。
スロートレーニングでも20回以上できるようになったら、もう自重では筋肥大しないので、ダンベルなどの負荷を使わなければなりません。

基本的な筋トレ

学校の部活などで行われる、いわゆる腕立て・腹筋・背筋も自重トレーニングで基本的なものです。
これらのプッシュアップ(腕立て)、クランチ(腹筋)、バックエクステンション(背筋)とスクワットの4種目は、器具を使わずに手軽に行うことができ、胸・腕・お腹・背中・脚など全身の主要な筋肉を鍛えることができます。
これからトレーニングを初める人やあまり運動をしていない人にとっては、とても効果的です。

プッシュアップ 鍛えられる筋肉:大胸筋、上腕三頭筋
プッシュアップ プッシュアップ
①図1.両手の間隔を肩幅より少し広くして、両手を床に付き脚を後ろへ伸ばします。ひじを体の外側に向けて曲げていき、上体を下ろします。
②図2.息を吐きながら腕を伸ばして上体を持ち上げ、10回くらい反復します。
1~3セット行います。

プッシュアップでは胸や腕が鍛えられます。両手の間隔を広げると、大胸筋への刺激が大きくなり、逆に上腕三頭筋への刺激が小さくなります。

  • 数回しかできない場合 → 両手を台の上に乗せて行うと、負荷が小さくなります。
  • 10回以上できる場合 → 両足を台の上に乗せて行うと、負荷が大きくなります。
クランチ 鍛えられる筋肉:腹筋
クランチ クランチ
①図1.仰向けになりふくらはぎを台の上に乗せ、手を頭の後ろで組みます。
②図2.下半身を動かさずに、ゆっくりと上体を上げ、ゆっくりと戻し、10回くらい反復します。
1~3セット行います。

両手の位置を変えることで、負荷を調節できます。

  • 数回しかできない場合 → 両手を胸やお腹の上に置いて行うと、負荷が小さくなります。
  • 10回以上できる場合 → 頭の後ろに軽いダンベルなどを持ちます。
バックエクステンション 鍛えられる筋肉:脊柱起立筋、大殿筋
バックエクステンション バックエクステンション
①図1.うつ伏せになり、手を頭の後ろで組み、上半身を下に傾けます。
②図2.床と背中が平行になるくらいまで、上半身をゆっくりと引き上げゆっくり戻し、10回くらい反復します。
1~3セット行います。

両手の位置を変えることで、負荷を調節できます。

  • 数回しかできない場合 → 両手を腰の上に置いて行うと、負荷が小さくなります。
  • 10回以上できる場合 → 頭の後ろに軽いダンベルなどを持ちます。
スクワット 鍛えられる筋肉:大腿四頭筋、大臀筋、ハムストリングス
スクワット スクワット
①図1.両足を肩幅程度開いて立ちます。
②図2.背筋を伸ばしたまま、太ももが床と平行になるくらいまでしゃがみ、元の姿勢に戻り、10回くらい反復します。
1~3セット行います。

スクワットでは、足幅を狭くすると大腿四頭筋や大殿筋への刺激が大きくなり、足幅を広くすると内転筋への刺激が大きくなります。




 

自重トレーニングの頻度

一週間のトレーニング例

休養をとりながら、4種目を2~3日おきに行ったり、2種目ずつに分けて行ったりすると効果的です。

[例1]

月・水・金 プッシュアップ・クランチ・バックエクステンション・スクワット
火・木・土・日 休養

[例2]

月・木 プッシュアップ・スクワット
火・金 クランチ・バックエクステンション
水・土・日 休養

 

超回復

超回復(トレーニング前よりも筋力が向上)するには48~72時間の休養が必要ですが、強度も量も少ないので、これほどは必要ありません。
また、簡単に10回反復できるようになったら、ダンベルなどで負荷を上げないと、これ以上筋力をつけることは難しくなります。

効果的な筋トレ器具

プッシュアップバー
柔らかなグリップで、滑りにくいプッシュアップバーです。大胸筋の可動域を広げて、効果的に腕立て伏せができます。耐荷重100kg。
スクワットマジック
立ち上がる際に、反発力により関節への負担を少なく、正しい姿勢でのスクワットをサポートしてくれる器具です。
負荷は3段階調整、耐荷重110kg。

 




 

 関連項目
 腕立て伏せの種類と負荷比較
スロートレーニング・低負荷で筋肉をつける

 

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筋持久力トレーニング・試合終盤まで筋力を発揮するには

筋持久力とは、筋肉が力を発揮し続ける能力(筋肉自体の持久力)で、呼吸が苦しくなる運動とは異なります。
筋持久力の向上には、30回以上反復できる低負荷のトレーニングを、できなくなるまで行うことが効果的です。

 目次
1. 筋持久力と全身持久力の違い
2. 筋持久力を高めるには
3. 毛細血行
4. 筋持久力と乳酸

 




 

筋持久力と全身持久力の違い

筋持久力

筋持久力とは、筋肉自体の持久力です。腕や脚など特定の筋肉が、疲労に耐えて運動し続ける能力で、呼吸が苦しくなる運動ではありません。
簡単に言えば、どれだけ階段を降り続けられるか、のようなことです。
筋持久力には、筋血流量や毛細血管密度が関わっており、筋肉量が多くても筋持久力がある訳ではありません。

全身持久力

全身持久力とは、全身の筋肉や心肺機能など、すべての機能を総動員して、疲労に耐えながら運動し続ける能力です。
例えば、どれだけ階段を登り続けられるか、のようなことです。
運動不足や加齢などにより、筋持久力の方が全身持久力よりも著しく衰えます。

筋持久力を高めるには

筋持久力を高めるには

最大筋力の30~50%くらいの負荷で、反復回数はできなくなるまで行います。
低負荷ですが、限界まで反復することで、きついトレーニングになります。
反復回数が多い点から、筋肉中が低酸素状態になることで、乳酸も蓄積するので、筋肥大にも多少の効果があります。

筋持久力トレーニングの方法

最大筋力の30~50%くらいの負荷で、反復回数はできなくなるまで行います。

セット 負荷 反復回数
1 60% MAX 回
2 50% MAX 回
3 40% MAX 回
4 30% MAX 回

 

筋持久力トレーニングの効果

トレーニングを続けていれば、毛細血管が広がって、血液が供給されるので、筋持久力が高まります。
毛細血管が筋肉に張り巡らされると、すみやかに酸素を運んで運動による乳酸を取り除いたり、栄養素を運んで疲労回復を速めることができます。
逆に、筋肉が使われなければ、毛細血管は退化してしまいます。

筋持久力と最大筋力

筋持久力は、最大筋力も関係しているので、最大筋力をアップさせる筋肥大トレーニングも併用すると効果的です。
最大筋力が向上すると、今まで負荷の大きかった運動が、負荷の小さな運動になり、筋肉が運動を持続できる時間を延ばすことができます。




 

毛細血行

筋肉への負荷と血流量

筋肉が利用できる血液の量は、筋肉への負荷によって違ってきます。
血流量が少なくなると、疲労物質である乳酸が生成します。

最大筋力の20%以下の負荷

毛細血管は、全開しています。
酸素と栄養を含んだ新鮮な血液がすみやかに筋肉に運ばれるので、乳酸が蓄積したり、疲労することはありません。

最大筋力の20~50%の負荷

毛細血管は、部分的に閉ざされます。
血流や酸素の供給が制限され、乳酸が蓄積してだんだんと疲労してきます。
筋持久力を高めるには、これくらいの負荷が必要です。

最大筋力の50%以上の負荷

毛細血管は、ほとんど閉ざされます。
血流が閉ざされると、乳酸が蓄積し、エネルギーの補給もままならなくなり、この状態がしばらく続くと、運動することができなくなります。

筋持久力と乳酸

乳酸が溜まる理由

筋トレでは、負荷が大きくなるほど、乳酸が溜まり、運動の持続時間が短くなります。
乳酸が溜まるのは、筋肉に張り巡らされた毛細血管が閉ざされて、酸素が足りなくなるからです。
乳酸の蓄積を抑えるには、筋肥大させたり、筋持久力を高めることが必要です。

乳酸を抑えるには

最大筋力の50%前後が、無酸素運動と有酸素運動の境目です。
この負荷率でのトレーニングが、筋持久力を高めます。
筋持久力が高まると、毛細血管網が発達して、乳酸の蓄積を抑えたり、疲労回復を速めることができます。

筋肥大と乳酸

筋肥大させて最大筋力が高まれば、乳酸が生成する無酸素運動と有酸素運動の境目である負荷率も、高くなります。
よって、筋持久力を高めるには、筋肉をつけることも重要です。

ラバーダンベル 20kg×2個
アイロテック
プレート 1.25kg×4枚、2.5kg×4枚、5kg×4枚、ダンベルシャフト40cm(2.5kg)×2本
健康ステッパー ナイスデイ
ショップジャパン
ハノ字に踏み込むことで、太ももの外側・内側、ふくらはぎまで脚全体を鍛えることが出来ます。油圧シリンダーが着地の衝撃を吸収し、脚や膝への負担を少なく運動できます。

 




 

 関連項目
 陸上(短距離)の効果的な筋トレ
遅筋を鍛えて持久力アップ・体脂肪をエネルギーにして糖質を節約

 

 効率よい筋トレ方法
 懸垂で効率よく筋トレ
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効率のよい筋トレの順序・部位別の頻度と回復時間

筋トレ後は、十分な栄養補給と休養をとることで、トレーニング前よりも筋力アップ(超回復)します。
効率よく筋肉をつけるには、種目や鍛えたい部位の順序、動作スピード、回復時間を考慮した強度や量、頻度の調整も大切です。

 目次
1. 効率よく鍛えられる筋トレの順序
2. 筋肥大に効果的な動作スピード
3. 部位別の筋トレ頻度と回復時間
4. 超回復とオーバーワーク

 




 

効率よく鍛えられる筋トレの順序

大きな筋肉を先に鍛える

胸、背中、太ももなどの大きな筋肉を動かすには、これらとつながっている腕や肩などの、小さな筋肉も同時に動かさなければなりません。
小さな筋肉が疲れていると、大きな筋肉が疲れていなくても鍛えることができなくなってしまいます。
よって大きな筋肉を先に鍛えることが重要となります。

多関節種目を先に行う

スクワットやベンチプレスなどの多関節を使う種目は、カーフレイズやダンベルフライなどの単関節の種目より疲労が大きくなります。
(スクワットは膝関節と股関節を使う多関節種目、カーフレイズは膝関節のみの単関節種目です。)
よって、脚のトレーニングなら、スクワットの後にカーフレイズを行うようにします。

大胸筋のトレーニング

大胸筋のトレーニングでは、肩や腕の筋肉も同時に使います。
ベンチプレスでは、大胸筋のほかに肩の筋肉や上腕三頭筋が使われます。
ベンチプレスを行う前に、バーベルカールなどで腕のトレーニングをすると腕が疲れ、大胸筋は疲れていないのにバーベルが上げられなくなってしまいます。

鍛えたい部位からトレーニングする

トレーニングの始めは、疲労が少なく集中できる状態にあるので、一番鍛えたい部位を先にトレーニングすることで、効率が上がります。
また、パワーや瞬発力を必要とする種目も疲労が少ない状態で行うことが望ましいです。

姿勢維持筋の種目は後で行う

体幹の筋肉を先に鍛えると、他の種目を行う際に姿勢を維持することが難しくなります。
よって、腹筋やバックエクステンションなどはトレーニングの後半で行うようにします。

同じ筋肉を連続して使わない

当然ですが、同じ筋肉ばかりを連続して鍛えると疲労が早まります。
上半身を鍛えたら下半身、筋肉を曲げる種目と伸ばす種目、押す動作と引く動作のように、順番に行うようにします。

ウォーミングアップはほどほどに

ウォーミングアップは体を温める程度にします。
筋トレの前に脂肪が燃焼するような有酸素運動などを行なうと、成長ホルモンの分泌が抑制されてしまい、せっかく筋トレをしても筋肉がつきにくくなってしまいます。

筋肥大に効果的な動作スピード

コンセントリックとエキセントリック

筋肉の動作は、コンセントリック(挙げる)、エキセントリック(下ろす)の繰り返しですが、下ろすの方が大きな力を発揮できます。
例えば、持ち上げられないバーベルを下ろすだけならできることがあります。
筋トレでは、エキセントリックのトレーニング効果はとても大きいです。

1秒で上げて3秒で下ろす

ダンベルやバーベルを下ろすエキセントリック動作が筋力アップには大切です。
エキセントリック動作では、低負荷でも速筋線維が動員されやすい特徴があります。
5秒、10秒かけて下ろせば筋肉に大きな負荷をかけられますが、疲れて回数をこなせなくなってしまいます。
数回しか反復できなくなったら本末転倒です。
効率よく筋肉をつけるには、1秒で上げて3秒かけて下ろし、10回くらいできる負荷で行うことが重要です。

筋肥大トレーニングの動作スピード

筋肥大トレーニングの動作スピードは、1秒で上げて3秒で下ろすようにします。
スピードが速くなると、フォームが崩れたり、勢いがついたりします。
勢いがつくと、動作の始めだけ筋肉が使われ、後は惰性で十分な効果が得られません。
また、さまざまな筋肉が使われて、鍛えたい筋肉に掛かる負荷が小さくなってしまいます。

スロートレーニング

動作を遅くするスロートレーニングでは、成長ホルモンの分泌が促進されて、筋肥大に効果があります。
例えば、腕立て伏せなど比較的軽い負荷でも、体を持ち上げる・下ろす動作をそれぞれ5秒程度かけることにより、血流が制限された加圧トレーニングのような状態になり、乳酸の蓄積などにより筋肥大が促されます。
低負荷なので安全にトレーニングできますが、スピードが遅いのでパワーが低下することがあります。




 

部位別の筋トレ頻度と回復時間

トレーニング部位による回復日数

低強度(50~60%) 中強度(70~80%) 高強度(90~100%)
胸筋・背筋・大腿部 2日 3日 4日
上腕・肩 2日 2~3日 3日
前腕・腹筋・下腿部 1日 1~2日 2日

回復が遅い部位は、頻度を少なくするようにします。

プログラムの例

部位別の回復時間の違いを考慮してプログラムを作ります。

頻度
週3回 A・B 休み 休み A・B 休み 休み
週4回 A・B 休み A・C 休み A・B A・C 休み

(A:前腕・腹筋・下腿部、B:上腕・肩、C:胸筋・背筋・大腿部)

トレーニングの強度と量

トレーニングの強度や量が多い場合はトレーニングの頻度を減らし、強度や量が少ない場合はトレーニング頻度を増やします。
一方、軽い負荷でのトレーニングの場合は、筋肉のダメージが少ないため、頻度を多く設定できます。
また、睡眠や食事が不十分なときや、仕事やスポーツで肉体的に疲れているときは、頻度を抑えるようにします。

筋肉痛になったら

高負荷でのトレーニングをした翌日以降、筋肉痛になった場合は、治るまではその部位の高負荷でのトレーニングは控えるようにします。
筋肉痛が治ることが超回復というわけではなく、なぜ筋肉痛が起こるかの詳細は解明されていません。

超回復とオーバーワーク

超回復

トレーニング後は、疲労物質の蓄積、筋繊維を損傷、エネルギーの消耗などにより、一時的に筋力が低くなります。
しかし、十分な栄養補給、睡眠など、48~72時間くらいの休養をとると、トレーニング前より少しだけ筋力アップします。
これを「超回復」と言い、この時期にトレーニングを行うことを続けていけば、筋力アップしていきます。

オーバーワーク

トレーニング後の休養が少ないと、まだ筋肉が十分に回復していません。
超回復する前の筋力が低くなっているときに、トレーニングをすることを続けていると、逆に筋力は落ちてしまうことがあります。
これを「オーバーワーク」といいます。
また、朝と夜のように1日に2回以上行っても、回復が遅れるだけで、あまり効果はありません。

ラバーダンベル 20kg×2個
アイロテック
プレート 1.25kg×4枚、2.5kg×4枚、5kg×4枚、ダンベルシャフト40cm(2.5kg)×2本
アームバー 10kg~200kg 調整可能
大胸筋と腕を短期間で鍛える為に、開発された筋トレマシーンです。
自分のレベルに合わせて、ワンタッチで負荷を調整できます。

 




 

 関連項目
 筋肥大トレーニング方法(筋線維損傷、乳酸、低酸素など)
スロートレーニング・低負荷で筋肉をつける

 

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体重制限があるスポーツに・筋力だけをつける筋動員力トレーニング

筋肉は、大きいほど力が強いですが、細身なのに力が強い人と、筋肉がムキムキなのに見た目ほど力が強くない人がいます。
これは、どれだけ筋線維を動員できるか(筋動員力)の違いによります。

 目次
1. 筋肥大と筋力は比例しない
2. 筋動員力を高めるには
3. 筋動員力トレーニングのしかた

 




 

筋肥大と筋力は比例しない

体重制限があるスポーツ

体重制限があるスポーツやマラソンなどの陸上の長距離種目などでは、筋肉をつけると体が重くなってしまうので、筋力だけを高めたいということがあります。
体重を増やさずに筋力をつけるには、筋動員力や筋持久力を強化するトレーニングがあります。

筋動員力とは

筋動員力とは、力を出すときに筋線維をどれだけ動員できるかという能力です。
マッチョでも見た目ほど力が強くない人は、筋動員力が小さく、痩せていても力が強い人は、筋動員力が大きいと言えます。
筋肉量を増やせば筋力が大きくなりますが、筋肉量に比例して筋力が強くなる訳ではありません。
筋肉の質をよくしなければ、筋肉が増えた分、重くなってしまうことにもなります。

筋肉と筋力

筋肉が大きくなれば、筋力も大きくなりますが、筋肉量が2倍になっても、筋力が2倍になることはありません。
元来、筋トレはスポーツなどで足りない筋力を補うために行うものです。
インターネットで筋トレを検索すると、ほとんどが、男らしい上腕、強靭な大胸板、腹筋を割るなど、ボディビルダーのトレーニング方法です。
これらは、筋肉美を追求するための筋トレです。
筋力アップしたいなら、つけた筋肉を使えるようにしなければなりません。

筋肉が発揮できる力

筋肉は、たくさんの筋線維の集まりで、筋肉が出す力は、どれだけ筋線維が収縮したかで決まります。
それほど筋肉がなくても、たくさんの筋線維を動員できれば、筋力は強くなります。
普段、筋肉は全能力の30~40%程度しか力を発揮できません。
これは30~40%しか筋線維が使われていないということです。
100%力を出すと肉離れを起こしたり、腱が切れてしまうので、制御がかかっています。
火事場の馬鹿力という言葉がありますが、非常に切迫した状況では、制御が外れて思いかけない力を出せることがあるります。

筋動員力を高めるには

思っているほど筋力はつかない

筋動員力を高めるとは、筋線維を動員できる割合を増やすということです。
筋肉が大きくなると、見た目がよくなり、自信もつきます。
しかし、自分で思っているほど、筋力はついていないものです。
力を出すトレーニングをしなければ、それほど筋力は大きくなりません。

筋動員力を高めるには

筋動員力を高めるには、自分の限界に近い大きな負荷をかけて、筋肉中の筋線維を多く使うようにする必要があります。
これには、最大筋力の90%以上の負荷(連続で1~3回しかできない)で行う必要があります。
ただし、筋トレの中・上級者が行う高負荷トレーニングなので、集中して行わないと危険です。

大きな負荷をかけると

筋肉に高い負荷がかかると、脳からの強いパルス(信号)によって、強い力を発揮させる神経系統が改善されます。
反復回数が少ない、セット間のインターバルが長い(3~4分)などから、筋肥大にはあまり効果はありませんが、筋動員力を高めるのに効果があります。
筋トレを始めた人が少し経ったころに、筋肉が大きくなっていないのに、筋力がついたように感じるのも、神経系統が改善されて、動員できる筋線維の数が増えたためです。




 

筋動員力トレーニングのしかた

負荷の高いトレーニングで、十分なウォームアップが必要なので、徐々に負荷を掛けていくことが重要です。

フラット・ピラミッド法

中・上級者が最大筋力アップを目的とする場合に用いられます。
セットごとに重量を増やして回数を減らしいき、最後に最大負荷で数セット行います。
セット間の休憩時間は3分程度とします。

セット 負荷 反復回数
1 60% 8回
2 70% 5回
3 80% 3回
4 90% 1~2回
5 90% 1~2回

 

ダブル・ピラミッド法

中・上級者が最大筋力アップと筋肥大を適度に向上させたい場合に用いられます。
セットごとに、前半は負荷を増やして回数を減らしていき、後半は負荷を減らして回数を増やしていきます。
セット間の休憩時間は3分程度とします。

セット 負荷 反復回数
1 60% 8回
2 70% 5回
3 80% 3回
4 90% 1~2回
5 80% 3回
6 70% 5回
7 60% 8回

 

自重でも高負荷をかけられる

高負荷トレーニングでは、ダンベルやバーベル、トレーニングマシンが必要で、1人ではできない場合もあります。
しかし、自重でも高負荷をかけられる方法があります。
それは懸垂です。詳しくは「懸垂で効率よく筋トレ」のページをご覧になってください。

懸垂マシン 改良強化版
YouTen
H型4点支え支柱、パイプの厚み40%UPなど、改良強化しました。高さ7段階調節できます。
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ハードトレーニーのためのスペシャルセット。通常のダンベルでは装着できない重量調整が可能です。
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胸板を厚くする
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効率よく筋肥大するには

効率よく筋肥大させるには、各種目ごとに最大筋力を測定して、トレーニングの強度、量、頻度の3つを設定する必要があります。

 目次
1. 筋肥大のプロセスは4通り
2. 効率よく筋肉をつける3項目の設定
3. 筋肥大トレーニングのポイント

 

筋肥大のプロセスは4通り

筋肥大(バルクアップ)させるには、筋肉に大きな負荷をかける、筋線維を損傷させる、筋肉を低酸素の状態にする、
乳酸を溜めるなどいくつかあり、トレーニング方法によってそのプロセスが異なります。

①筋肉に大きな負荷をかける

筋肉に大きな負荷がかかると、この負荷に耐えるため、筋繊維に筋肥大を促す信号が送られると言われています。
筋肥大させるには中負荷のトレーニング(負荷率70%~80%)が一般的です。

②筋線維を損傷させる

筋肉の損傷はダンベルやバーベルを下ろす、懸垂で身体を下ろす、階段を下りるなど、筋肉が伸ばされながら力を発揮する動作(エキセントリック収縮)で起こります。
この損傷した部分が修復されると前より強く(筋肥大)なります。

③乳酸を溜める

よく乳酸が溜まってくるとトレーニングがだんだんとできなくなり、限界になります。乳酸は蓄積量に応じて成長ホルモンを分泌
させます。この成長ホルモンが筋肥大に効果があると言われています。

④筋肉を低酸素状態にする

低負荷のトレーニングでは遅筋が使われます。しかし加圧トレーニングなど血流を制限した低酸素状態では、酸素を必要とする遅筋が使えないため、
低負荷のトレーニングでも速筋が使われることになり、その結果、筋肥大します。
加圧トレーニングは専門家の指導がなければ危険ですが、スロートレーニングなら安全で筋肉を低酸素の状態にすることができます。

効率よく筋肥大させるには

最大筋力の70~80%の負荷(10回程度できる負荷)でトレーニングを行うと、4通りのプロセスを満たすことができます。
筋肉にかかる負荷が比較的大きく、セット間のインターバルを1分程度にすることで、ある程度の筋損傷、筋肉内の低酸素状態、乳酸の蓄積をすることができるので、いろいろな観点から筋力アップに効果があります。




 

効率よく筋肉をつける3項目の設定

最大筋力とは

最大筋力とは、1回しか反復できない負荷です。
効率よくトレーニングを行うためには、自分がどれだけの筋力を出せるか(最大筋力)を調べる必要があります。

①強度(負荷)の設定

効率よく筋肉をつけるには、最大筋力の75%の負荷でトレーニングすることが最も筋肉がつくことが研究などで分かっています。
最大筋力の75%とは10回くらい反復できる負荷です。(逆に言えば、10回しかできません。)
ダンベルカールでの最大筋力が30kgの場合、22kgのダンベルを使用します。

②量(反復回数・セット数)の設定

10回くらい反復できる負荷でトレーニングを行うので、反復回数は自動的に10回です。
セット数は3セット以上行うとよいことが分かっています。
1セットで使われる筋肉は全体の3割ほどと言われるので、3セット行うことで全体の筋肉が使われることになります。

③頻度の設定

トレーニングは2~3日おきに行うとよいです。
筋トレ後は、筋肉が疲労して一時的に筋力が低下するが、十分に栄養を摂って48~72時間くらいの休養をとると、傷ついた筋繊維が修復されて、筋トレ前より少しだけ筋繊維が太くなります。
これを「超回復」と言い、これを繰り返すことにより、徐々に筋力アップしていきます。
最大筋力もアップしていくので、簡単に10回以上反復できるようになったら、再び最大筋力を測定し直す必要があります。

筋肥大トレーニングのポイント

可動範囲全域を使う

筋トレのフォームでは、関節の可動範囲全域を使うことが重要です。
どのような種目でも、関節の可動範囲での、最大収縮、最大伸張により、筋肉への負荷が大きくなり、筋トレの効果が上がります。
簡単に例えると、プッシュアップバーを使えば大胸筋の、シットアップベンチを使えば腹筋の可動範囲を広げることができます。
可動範囲を越えるとケガの恐れがあるので、無理をしない程度に行います。

ゆっくりと上げ下ろし

筋トレでは、ゆっくりと上げ下ろしして、筋肉の緊張を解かないことが大切です。
急激に上げたり、下ろすときに力を抜くと、筋肉の緊張が解けて効果が小さくなってしまいます。
緊張が続くことで、乳酸が溜まり、筋トレの効果が上がります。

無理に反復回数を増やすのはよくない

筋肉をつけるには、頑張って限界まで反復することが必要です。
しかし、反復回数を増やすためにフォームを崩したり、反動をつけたりしても、あまり効果はありません。
筋トレに慣れてくると、筋肉をうまく使えるようになります。
鍛えたい筋肉でなく、他の部位を動員しがちになるので、注意が必要です。

筋肉の太さと筋力

筋肉は、たくさんの筋線維の集まりで、太いほど力が強いです。
しかし、筋肉の重量が2倍になっても、筋力は1.5倍ほどにしかなりません。
筋肉を太くするのが目的ならこれで十分ですが、スポーツでは重い筋肉をつけることが不利になることもあります。
このような場合には、筋肉の質を高める筋動員力のトレーニングも重要になります。

筋肉間協調

筋肉間協調とは、それぞれの筋肉のバランスです。
野球やゴルフなどでスイングするときには、腕や肩、胸、腹筋や背筋、下半身の筋肉も使います。
力強いスイングにするには、腕や胸、背筋など主動的に働く大きな筋肉を鍛えがちですが、補助的に働く前腕などの小さな筋肉もバランスよく鍛えることが重要です。

効率よく筋肉をつけるには

  • 加速や反動をつけずに動作を行う(スローリフティング)ようにします。
  • セット間の休憩時間も重要で、筋力が回復するまで休んでしまうと効果は小さくなってしまいます。
    1分程度を目標にすると、成長ホルモンの分泌がよくなり、効果が上がります。
  • 各方法とも、いきなり大きい負荷で行わず、50%くらいの軽い負荷でウォーミングアップしてからトレーニングを行うようにします。

 

ダンベル 63kg スペシャルセット
アイロテック
ハードトレーニーのためのスペシャルセット。通常のダンベルでは装着できない重量調整が可能です。
ダンベルシャフト55cm(3kg)×1本、5kgプレート×12枚

 




 

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