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パワー・瞬発力をつけるトレーニング

筋トレで筋肉を太くしただけでは、スポーツで必要な実践的な筋力であるパワー(瞬発力)は養われません。 実践で力を発揮できる筋肉にするには、鍛えた筋肉にパワーをつけるようなトレーニングが必要です。



 目次
 1. パワーとは「筋力×スピード」
 2. パワー・瞬発力をつけるには
 3. 全身のパワートレーニング

パワーとは「筋力×スピード」

パワー(瞬発力)とは

このスポーツ選手は「パワーがある」などと言いますが、パワーとは単に体が大きくて力が強いことではありません。 パワーは「筋力×スピード」で表され、筋肉がそれほどなくても、スピードで補えることになります。 筋肉をつけても、スピードのトレーニングをしなければ、パワーはつきません。

元横綱の日馬富士さん

元横綱の日馬富士さんは、力士の中では体は細いですが、スピードはズバ抜けていました。 筋肉量が少なくても、立ち合いで大きな力士を圧倒できるのは、スピードによるパワーがあったからです。

パワーが必要なスポーツ

どんなスポーツでも、パワーは必要ですが、陸上競技の跳躍(走り幅跳び、走り高跳び)や投てき(やり投げ、砲丸投げ、ハンマー投げ、円盤投げ)、重量挙げ(ウェイトリフティング)などでは、特に重要です。 これらの一発勝負の競技は、パワーに左右されます。 下記のように、パワーを養うには、重量挙げのトレーニングもあります。

筋肉が大きくなってもパワーはつかない

体を大きくしたり、ボディメイクが目的の筋トレでは、パワーはつきません。 スポーツだけでなく、日常生活でもパワーを使うことはあります。 せっかく体が大きくなっても、「あいつは、マッチョなのに見掛け倒しだ」などと言われることも…。 筋肉を大きくするトレーニングに慣れてきたら、パワートレーニングを取り入れるのもよいです。

パワー・瞬発力をつけるには



できるだけ速く動作させる

トレーニングの動作(スピード)を速くすると、パワー(瞬発力)が強化されます。 ダンベルやバーベルを、できるだけ速く持ち上げるようにすることで、より実践的なトレーニングになります。 逆に下ろすときは、ゆっくり動作させて筋肉に刺激を与え、筋肥大を促すようにします。

トレーニング方法

筋力×スピードで表されるパワーは、最大筋力の30〜40%くらいで最も大きくなります。 これくらいの軽い負荷をかけて、最大の速度でトレーニングをすることでパワーが養われます。 逆に、筋肉を太くするような最大筋力の70%くらいの負荷では、重すぎてスピードが出ません。 パワートレーニングでは、筋肉を太くする効果は小さいです。

トレーニング方法

セット負荷反復回数
130%最大スピードでできなくなるまで
240%
350%
最大スピードが維持できなくなる(スピードが落ちてくる)まで、反復します。

素早く切り返す

ベンチプレスなどで、バーベルを下ろすと同時に、素早く上げる動作に移行することでも効果が高まります。 バーベルを下ろして、止めてから上げる場合に比べて、バーベルを下ろしているときの加速度も負荷に加わります。 これも軽い負荷で行うトレーニングです。

効果的なパワートレーニング

パワートレーニングばかりを行っても、筋肉はつかないので、パワーもそれほど養われません。 筋肉を大きくすることで、最大筋力の30〜40%の範囲を広げることができます。 筋肉を大きくするトレーニングに慣れてきたら、パワートレーニングを取り入れるとよいです。

全身のパワートレーニング

一般的な筋トレに比べて衝撃が大きくケガをする恐れがあるので、ダンベルを使う際はごく軽い負荷で行います。
パワープッシュアップ
@腕立て伏せで肘を曲げていき、胸を床に近づけます。
A腕でジャンプして、一気に上半身を飛び上がらせ、着地します。
着地と同時に素早くジャンプの動作に移ると効果が高まります。

ジャンピング・スプリット
@両手にダンベルを持って立ち、片脚を大きく前に踏み出します。
Aジャンプして左右の足を入れ替え、これを繰り返します。

プッシュプレス
@膝と腰を軽く曲げて立ち、ショルダープレスの体勢をとります。
A膝と腰を伸ばしながら、その反動を利用して、一気に頭上にダンベルを上げます。

スナッチ
@両手にダンベルを持って、スクワットをするようにしゃがみます。
A膝を伸ばして立ち上がります。
B立ち上がった反動を利用してアップライトロウの姿勢に入ります。
Cアップライトロウの勢いをつけたまま、一気に頭上にダンベルを上げ、衝撃を受け止めてバランスをとります。
重量挙げのスナッチとは動作が少し違います。

パリ五輪 ウエイトリフティング 日本代表選手 🎌
男子73キロ級宮本昌典
102キロ超級村上英士朗
女子49キロ級鈴木梨羅




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