背中のの筋トレ8種目と効果的な鍛え方
背中の筋肉を鍛えるメニューと鍛え方、背中を大きくする方法です。
背中の筋肉は、腰の周辺の体幹と呼ばれる脊柱起立筋、そこから肩甲骨の下へかけて逆三角形に広がる広背筋に分けられます。
樹木に例えると、脊柱起立筋が幹、広背筋が枝葉です。
広背筋の鍛え方
広背筋の上部・下部
背中を大きくするには、広背筋を鍛えることが必要です。
広背筋を鍛える種目には、ローイングやラットプルダウン、懸垂などがあります。
ラットプルダウンや懸垂では、広背筋の上部が鍛えられ、ベンドオーバーロー、ローイングマシンなどは広背筋の中部・下部が鍛えられます。
広背筋は大きな部位なので、上部から下部までバランスよく鍛えることが重要です。
広背筋と大胸筋のバランス
広背筋の拮抗筋は大胸筋で、大胸筋によって押す力にブレーキをかけるのが広背筋です。
筋トレでは胸や腕だけでなく、背筋も鍛える必要がありますが、交互に行ったり、同じ日にトレーニングする必要はありません。
広背筋を強化する種目
ベンドオーバーロウ 鍛えられる筋肉:広背筋、僧帽筋、脊柱起立筋
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@図1.両手にダンベルを持ち、腰を引いてひざを軽く曲げ、上半身を前傾させます。
A図2.背中を丸めずにダンベルをおなかの方へ引き上げ、ゆっくり元に戻します。
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ワンハンド・ダンベルロウ 鍛えられる筋肉:広背筋、僧帽筋、脊柱起立筋
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@図1.片手でダンベルをぶら下げ、反対側の手とひざをベンチに乗せ、体と床が平行になるようにします。
A図2.ゆっくりとダンベルをおなかの横あたりまで引き上げ、ゆっくりと元の姿勢に戻します。
腕の力ではなく、背中の筋肉を使うことを意識してダンベルを引き上げます。
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アームプルオーバー 鍛えられる筋肉:広背筋、僧帽筋、大胸筋
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@図1.ベンチで仰向けになって、両手でダンベルを持ち、頭上に位置させます。
A図2.ゆっくりと背伸びをするようにダンベルを頭の下まで下ろし、ゆっくり戻します。
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懸垂(チンニング) 鍛えられる筋肉:広背筋、僧帽筋、三角筋
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@両手の間隔を肩幅より広くして、鉄棒にぶらさがります。(左図)
A頭が鉄棒より上に出るくらいまで体を引き上げ(右図)、ゆっくりと下ろします。
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脊柱起立筋の鍛え方
基礎は脊柱起立筋
脊柱起立筋を鍛える種目には、デッドリフトやバックエクステンションがあります。
床に置いたバーベルを上体を起して持ち上げる運動がデッドリフト、うつ伏せの姿勢から上体を起こすのがバックエクステンションです。
筋トレ初心者には、自重トレーニングのバックエクステンションが一般的で、学校の部活でさんざんやった方もたくさんおられるでしょう。
これらの種目では大臀筋も鍛えられるので、ヒップアップの効果もあります。
脊柱起立筋と腹筋のバランス
体幹は腹筋と脊柱起立筋によってバランスが保たれています。
バランスが崩れると姿勢が悪くなり、それほど脂肪がついていないのに、お腹がポッコリと出てしまうことにもなります。
腹筋ばかりを鍛えがちですが、脊柱起立筋も鍛えることで、姿勢がよくなります。
脊柱起立筋を強化する種目
バックエクステンション 鍛えられる筋肉:脊柱起立筋、大殿筋
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@図1.ローマンベンチなどでうつ伏せになり、手を頭の後ろで組み、上半身を下に傾けます。
A図2.床と背中が平行になるくらいまで、上半身をゆっくりと引き上げゆっくり戻します。
床で行う場合は、背中を反りすぎると腰を痛めやすいです。
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プローン・レッグレイズ 鍛えられる筋肉:脊柱起立筋、大殿筋
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@図1.ベンチでうつ伏せの状態になり、両脚をベンチの外に出し、両手でベンチをつかみます。
A図2.上体を動かさず、ひざを曲げないように両脚を上げていき、ゆっくりと元の姿勢に戻します。
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タッチトウズ 鍛えられる筋肉:脊柱起立筋、大殿筋、僧帽筋
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@図1.両手にダンベルを持ち、肩幅程度足を開いて立ちます。
A図2.両脚を伸ばしたまま、上体を一方のつま先の方へ倒していき、ゆっくりと元の姿勢に戻し、左右交互に行います。
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デッドリフト 鍛えられる筋肉:脊柱起立筋、大殿筋、大腿二頭筋
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@図1.床に置いたバーベルを両手を肩幅より広くして握り(左右の手の握りを順手と逆手にする)、持ち上げる体勢をとります。
A図2.膝を伸ばしてバーベルを太ももあたりまで上げ、元に戻します。
脊柱起立筋を鍛える効果的な種目ですが、腰を痛めやすいです。
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筋トレの効果を上げるには
肩幅を広くするには
肩幅を広くするのも肩の筋肉ではなく広背筋が物を言います。
肩(三角筋)を鍛えれば同時に広背筋も使われますが、懸垂などで広背筋を鍛える方が肩幅を広くする効果が断然大きいです。
背筋の筋トレの頻度
背筋の筋肉を大きくするには、10回くらい反復できるダンベル・バーベルで、10回×3セットくらい行います。
バックエクステンションは、自重で20回×3セットくらい行います。
回復日数は3日ほどかかるので、頻度は週2回程度が適当です。
各スポーツでのトレーニング効果
野球
打撃や投球をパワーアップするには、体をひねる腹筋・背筋の筋力が必要です。
バックエクステンションなどで体幹の基礎である脊柱起立筋がしっかりさせることが重要です。
背筋を強化することで守備も安定してきます。
テニス
バックハンドストロークでは肩まわりの三角筋や菱形筋、背中の僧帽筋、広背筋などを使います。
これらを鍛えるにはワンハンドダンベルロウやベンドオーバーロウがよいでしょう。
体の後側の筋力が強化されると、レシーブの操作が安定します。
水泳
バタフライや背泳ぎのバサロでのドルフィンキックには背筋の筋力が重要です。
これらの動きに似たバックエクステンションで強化すると効果的です。
背中の筋力アップにより、泳ぎが安定してロスがなくなります。
ボディビルダーのトレーニング例
背中を大きくしたい、肩幅を広くしたいなら、下記のトレーニングを週2回程度行うとよいです。
10回くらい反復できる負荷のダンベル・バーベルを用いて行います。
【例】4種目を各10回×5セットずつ行います。
@デッドリフト
Aプルオーバー
Bチンニング
Cプーリー・ローイング
私のトレーニング記録より
私が背筋のトレーニングをはじめたのは中学の野球部に入ってからです。公立の中学校にはもちろんジムなどはなく、筋トレといってもすべて自重トレーニングで「腕立て、腹筋、背筋」などと呼んでいました。
ここでの背筋というのはバックエクステンションのことで、地面で2人1組になり、相手に足首を固定してもらって上体を上げることを行っていました。
背筋の種目にはダンベルを使ったベンドオーバーロウやデッドリフトが一般的かも知れませんが、野球部の人数分のダンベルなどないので、当時はそれらをしたことはありません。鉄棒での懸垂はやりましたが…。
野球のバッティングで遠くへ飛ばす、また、速い球を投げるには腰や背中の筋肉が最も重要で、その筋肉が脊柱起立筋です。腰痛を治すには背筋(バックエクステンション)をやれ!などと言われたものです。
脊柱起立筋は体幹の基礎とも言うべき筋肉で、ここから派生しているのが広背筋なので、脊柱起立筋を鍛えることはとても重要な訳です。
拮抗筋の腹筋とのバランスも重要なので、シットアップとバックエクステンションはセットで行うのがベストと言えるでしょう。
私のトレーニングは懸垂が中心なので、懸垂で広背筋を鍛え、シットアップベンチでのバックエクステンションで脊柱起立筋を強化しています。
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