野球の効果的な筋トレ野球では、バッティングでのパンチ力、守備や盗塁での素早い反応、肩の強さ、投球フォームを安定などが必要です。飛距離アップには大胸筋、ダッシュには大臀筋の筋トレ、肩関節のケガ予防にはチューブトレーニングが効果的です。![]()
バッティングでのパンチ力をつけるにはひねる力と押し込む力バッティングで球を飛ばすには、上体をひねる腹筋・背筋の力、下半身・腰の回転、押し込む大胸筋などが必要です。 これらを強化することで、パンチ力やインパクト、飛距離が増します。左右の筋力バランス右打者なら比較的弱い左半身の筋肉を鍛えることも重要です。 右でばかりスイングしていると、左右の筋力バランスが悪くなってしまうので、左でも素振りなどを行うとよいです。パンチ力をつける筋トレ
守備や盗塁での反応を素早くするにはスタートダッシュ守備(フィールディング)や盗塁では、最初のスタートダッシュが肝心です。 素早く走り出すには、大きな力を発揮する太ももの筋肉や大臀筋を鍛えることが必要です。腸腰筋腸腰筋は、太ももを前に出すインナーマッスルです。 サッカーや格闘技のキックでも使われる筋肉です。 速く走るためにも、この腸腰筋を強化することが必要不可欠です。敏捷性をよくする筋トレ
投球・スローイングでの肩を強くするには肩の筋肉との連動投手の速球や外野手の遠投など、いわゆる肩の強さも、肩の筋肉だけではありません。 バッティングと同様に、上体をひねる力、押し込む大胸筋や背筋など、肩の筋肉との連動が重要です。バットコントロールバットコントロールをよくするには、肩周辺の筋肉を強化して、他の筋肉との連動性が重要です。腕振りのスピードアップ腕の筋肉を鍛えることで、腕振りのスピードがアップします。 腕振りが速くなることで、投球のスピードや威力が増します。肩を強くする筋トレ
投球フォームを安定させるにはボディバランスの強化投球や送球の際、片足でもバランスが崩れないようになるには、ボディバランスの強化、股関節の柔軟性が必要です。 ボディバランスがよくなることで、ピッチャーではフォームが安定して、コントロールがよくなります。ボディバランスをよくする筋トレ
ストレッチと疲労回復肩のインナーマッスル球を投げる動作(肩の内旋)では、大胸筋と広背筋により強い力が発揮され、肩に大きな負担がかかります。 このとき、肩関節がずれたり外れたりしないように、逆向きに肩を外旋させるインナーマッスルが働いています。 肩の外旋筋群を鍛えるには、水平方向に負荷をかけられるチューブトレーニングが最適です。肩のストレッチ野球は肩への負担が大きいスポーツです。 ストレッチをすることで血行がよくなり、疲労物質の除去、栄養運搬を促し、疲労回復を促進します。腰の疲労回復野球では、打撃でも投球でも、利き手の反対側へ腰を捻って筋力を発揮します。 試合や練習では、腰に疲労が蓄積するので、腰のストレッチで疲労を回復させることが重要です。野球の練習・筋力トレーニングによる成果と失敗談![]() ウェイトトレーニングで球速アップ Aさん(30代男性) 高校で投手をしておりましたが、部活の練習とは別に、プッシュアップ、ディップス、ショルダープレス、チンニング、ダンベルカール、スクワット、レッグカール、ハイクリーンなどを毎日、8〜10RMで行っていました。 特に効果的だと感じたのはハイクリーンで、これを取り入れてから1年で、MAX135キロだったのが148キロまで伸びました。 ただ、筋肥大した部位に偏りが出て、バッティングが悪くなってしまいました。 やはり、部活の練習が一番上達するので、それに応じた筋力トレーニングが大切なのだと学びました。 下半身の柔軟性とコントロール Bさん(40代男性) 中学時代、野球部で投手をしていて、練習で特に私が取り組んでいたのが下半身の柔軟性強化です。 下半身に柔軟性があれば、体重が載せやすく球に威力も出ますし、ボールが指から離れるリリースポイントがバッターに近くなることで、初速と終速の差が縮められて球速を生かせます。 一番良いのは、試合中にコントロールが外れてきた時です。 疲れた場合はどうしようもないですが、緊張感などでコントロールがおかしくなる場合は、上半身の柔軟性よりも下半身の柔軟性が物を言います。 下半身の柔軟性を意識してトレーニングをしていれば、試合中のコントロールの乱れを改善することにつながります。 大学野球での基礎体力づくり Cさん(20代男性) 地方の大学の硬式野球部に所属し、投手として日々トレーニングに励みました。投手を始めたのは大学からで、成果を出すために様々な工夫をしました。 まず、9回を投げ込むための基礎体力づくりのため、グラウンドに併設された施設で筋トレに邁進しました。 ベンチプレスは最大75kg、スクワットは120kgを挙げられるまで、筋肉の最大出力が高まりました。 走り込みも重要視し、冬季は最長20kmのランニングで心肺機能を高め、リリーフから先発まで、どんな登板タイプでも力を発揮できるように、下肢の筋力強化に努めました。 結果、大学3年のときには、甲子園出場者が複数在籍する大学を相手に、完投で勝利することができました。 足を速くするトレーニング Dさん(40代男性) 高校時代は足が遅かったので、プライオメトリクストレーニングというジャンプ系のトレーニングを繰り返し行いました。 その場でジャンプしたり、ジャンプして着地をしたらすぐダッシュしたり、足上げをしたりします。 この練習を続けたことによって、50m6.8秒だったのが6.5秒まで縮めることができ、スピードに自信が持てるようになりました。 足が速くなると全身のバランス・体幹も向上し、守備やバッティングも調子がよくなりました。
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