ウォーキングのエネルギー源と脂肪燃焼
普段から体脂肪はエネルギーとして使われていますが、ウォーキングなどの有酸素運動を20分くらい続けたときに、最も燃焼しやすい状態になります。
ウォーキングのエネルギー源
20分以上歩くと、脂肪の燃焼がよくなる
歩き始めると、血糖と筋肉や肝臓のグリコーゲン(糖質)が、エネルギーとして供給されます。
20分くらい継続すると、体の脂肪が分解されて、エネルギーとして使われるようになります。
20分未満のウォーキングでは、主にグリコーゲンや血糖が使われ、脂肪はあまり使われません。
よって、脂肪を燃焼するためには、最低でも30分くらいのウォーキングが必要となります。
安静時でも脂肪は使われている
安静時も脂肪はエネルギーとして使われています。
20分未満のウォーキングは、効率がよくないだけで、脂肪が燃焼しない訳ではありません。
初めから長い時間を歩くのはたいへんなので、少しずつ時間を増やしていくことが重要です。
30分もできない場合
ウォーキングを20分以内でやめてしまうと、それほど体脂肪は燃焼しませんが、血糖値を下げるなどの効果はあります。
30分もできないという人は筋力が弱いので、20分くらいのウォーキングでも筋肉が活性化され、以前よりも長い時間歩けるようになります。
また、基礎代謝も上がるので、後々、脂肪燃焼につながります。
休憩を入れてもよい
10分歩いて3分休憩、10分歩いて3分休憩のように、短い時間なら休憩を入れても、脂肪が燃えやすい状態は継続します。
このようにすれば、30分くらい歩くのも苦でなくなります。
ただし、安静時の心拍数に戻ってしまうような長い休憩はダメです。
体脂肪が燃えやすい心拍数
有酸素運動を行なう上で、体脂肪が燃焼しやすい心拍数があります。
下表は、脂肪が燃えやすい心拍数で、この心拍数を維持したペースで歩くと効果が上がります。
時速4kmくらいで歩けば、このような心拍数になります。
年齢 | 心拍数 |
20代 | 130 |
30代 | 125 |
40代 | 120 |
50代 | 115 |
60代 | 105 |
この心拍数よりも多くなってしまう場合は、歩くスピードを遅くします。
この心拍数よりも少ない場合は、歩くスピードを速くします。
体脂肪の燃焼効率を上げるには
体脂肪の分解
体脂肪は、分解しなければ燃焼しません。
20分以上歩かなければ、脂肪が燃焼しにくいというのは、20分くらい歩くと体脂肪の分解が促進するからです。
歩き始めから体脂肪が分解されていれば、燃焼効率を上がることができます。
緑茶・烏龍茶を飲む
緑茶のカテキン、烏龍茶のポリフェノールなどには、体脂肪を分解する働きがあり、ウォーキング前に飲んでおくことで、脂肪の燃焼効率を上げることができます。
これらの成分を濃縮した特保のお茶なら、さらに効果的です。
ちなみに、体脂肪を分解しても、使われなければ、再び体脂肪に戻ってしまいます。
コーヒーを飲む
コーヒーのカフェインにも、体脂肪を分解する働きがあります。
ただし、利尿作用があるので、注意が必要です。
水分が不足すると、血流が悪くなるので、脂肪の燃焼効率も下がってしまいます。
水分補給
体脂肪を燃焼するには、比較的長い時間の運動をすることになるので、水分補給も必要です。
ウォーキングを始める30分くらい前に、250〜500mlの水分を摂っておくとよいです。
運動中にも、汗や呼気から水分が多く失われるので、15〜20分の間隔で150〜250mlの水分補給をします。
塩分補給
発汗が多い場合は、塩分(ナトリウム)も失われるので、塩分の補給も大切です。
体の塩分濃度が薄くなると、水分補給しても、吸収されません。
長時間のウォーキングする場合は、水でなくスポーツドリンクにすれば、水分と同時に塩分も補給できます。
筋トレ後に歩く
筋トレ後の数時間は、体脂肪が分解している状態が続きます。
この間に、有酸素運動を行なうことで、効率よく体脂肪を燃焼することができます。
歩く前に、スクワットなどを行っておくのもよいです。
歩いても痩せなくなった
ウォーキングを始めると、しばらくは痩せていきますが、徐々に痩せにくくなってきます。
これは、同じ強度で同じ時間の運動をしていることが考えられます。
例えば60kgから57kgまでは痩せても、57kgから55kgにするには、同じ運動では痩せません。
痩せるには、歩くスピードを上げたり、歩行時間を長くしなければなりません。
継続していれば体力がつくので、スピードを上げたり、歩行時間を長くするのも苦でなくなります。
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