腕立て伏せは、筋トレの基礎中の基礎です。大胸筋や上腕三頭筋など、上半身を全体的に鍛えることができ、両手の間隔、インクライン、デクラインなど、やり方次第で負荷の掛かる部位や大きさを変わえることもできます。
腕立て伏せの種類
腕立て伏せには、一般的なプッシュアップ、両足を台の上に乗せて行うインクライン・プッシュアップ、お尻を下にして行うリバース・プッシュアップ、片手腕立てなどがあります。
プッシュアップ 主に鍛えられる筋肉:大胸筋、上腕三頭筋
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@図1.両手の間隔を肩幅より少し広めにして、両手を床に付き脚を後ろへ伸ばします。ひじを体の外側に向けて曲げていき、上体を下ろします。
A図2.息を吐きながら、腕を伸ばしていき、上体を持ち上げます。
B息を吸いながら、元に戻します。
できない場合は、両膝を床に付いて行うと、負荷が小さくなります。
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デクライン・プッシュアップ 主に鍛えられる筋肉:大胸筋、上腕三頭筋
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@図1.脚を台の上に載せて行う腕立て伏せです。両手の間隔を肩幅より広くして、ひじを曲げ上体を下ろします。
A図2.息を吐きながら、腕を伸ばしていき、上体を持ち上げます。
B息を吸いながら、元に戻します。
普通の腕立て伏せより負荷が高くなります。
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リバース・プッシュアップ 主に鍛えられる筋肉:上腕三頭筋
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@図1.ベンチの前に脚を伸ばして座り、両手を後ろに持っていき、手に力を入れて腰を床から浮かせます。
A図2.息を吐きながら、ひじを伸ばして腰を上げていきます。
B息を吸いながら、元に戻します。
上腕三頭筋に大きな負荷がかかります。
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腕立て伏せのフォーム
お腹が落ち込んだり、腰がひけないように、上記のイラストのように、体を真っ直ぐにして行います。
お腹が落ち込むと十分に肘を曲げることができず、腰がひけると負荷が胸から肩などに分散してしまいます。
また、腕立て伏せよりも先に、腹筋など体幹のトレーニングを行ってしまうと、姿勢を維持できずにお腹が落ち込みやすくなります。
両手の間隔
両手の間隔を広げてワイドスタンスで行うと、大胸筋への負荷が大きくなります。
逆に両手の間隔を狭めてナロウスタンスで行うと、大胸筋への負荷は小さくなるかわりに、上腕三頭筋への負荷が大きくなります。
腕立て伏せの負荷比較
体重の70%の負荷
腕立て伏せでは、両手に体重の約70%がかかります。体重70kgの場合、49kgの負荷がかかることになります。
意外と大きな負荷ですよね。なので、筋トレをしたことのない人が1回もできなくても、可笑しなことではありません。
10回くらい反復できる負荷
10回くらい反復できる負荷でトレーニングを行ったときに、最も効率よく筋肉がつくことが知られています。
これくらいの負荷のときに、適度な乳酸、低酸素など、筋肉がつく条件が揃います。
腕立て伏せの種類と負荷
普通のプッシュアップでの負荷を1.0として比較したおおよその値です。
種類 | 負荷 | 両手にかかる負荷 |
プッシュアップ(膝立ち) | 0.85 | 体重の60% |
インクライン・プッシュアップ | 0.93 | 体重の65% |
プッシュアップ | 1.00 | 体重の70% |
デクライン・プッシュアップ | 1.07 | 体重の75% |
【例】体重70kgの人の場合、普通のプッシュアップでは、両手にかかる負荷は49kgです。
デクライン・プッシュアップでの負荷は52.5kgとなり、5kgのおもりを背負って、普通のプッシュアップをするときの負荷と同じにことになります。
インクライン・デクラインのプッシュアップは高さ40cmの場合で算出しました。
腕立て伏せができない場合
トレーニン方法
腕立て伏せができない場合は、負荷が小さくなる膝立ち、またはインクラインでトレーニングを行います。
膝立ちの場合は、両手を体に近づけるほど、インクラインの場合は台の高さを高くするほど、負荷を小さくできます。
10回くらい反復できる負荷に調節して行うことが重要です。
インクライン・プッシュアップ
インクライン・プッシュアップ 主に鍛えられる筋肉:大胸筋、上腕三頭筋
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@図1.台の上で両手を肩幅より広めに開き、ひじを曲げ上体を下ろします。
A図2.息を吐きながら、腕を伸ばしていき、上体を持ち上げます。
B息を吸いながら、元に戻します。
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徐々に負荷を大きくしていく
トレーニングを継続して、10回×3セットが楽にできるようになったら、やっと10回できるくらいに負荷を大きくします。
これを繰り返し継続していけば、やがて普通の腕立て伏せができるようになります。

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