筋肥大トレーニング方法(負荷、筋線維損傷、乳酸、低酸素など)

効率よく筋肥大させるには、各種目ごとに最大筋力を測定して、トレーニングの強度、量、頻度の3つを設定する必要があります。

 目次
1. 筋肥大のプロセスは4通り
2. 効率よく筋肉をつける3項目の設定
3. 筋肥大トレーニングのポイント

 

筋肥大のプロセスは4通り

筋肥大(バルクアップ)させるには、筋肉に大きな負荷をかける、筋線維を損傷させる、筋肉を低酸素の状態にする、
乳酸を溜めるなどいくつかあり、トレーニング方法によってそのプロセスが異なります。

①筋肉に大きな負荷をかける

筋肉に大きな負荷がかかると、この負荷に耐えるため、筋繊維に筋肥大を促す信号が送られると言われています。
筋肥大させるには中負荷のトレーニング(負荷率70%~80%)が一般的です。

②筋線維を損傷させる

筋肉の損傷はダンベルやバーベルを下ろす、懸垂で身体を下ろす、階段を下りるなど、筋肉が伸ばされながら力を発揮する動作(エキセントリック収縮)で起こります。
この損傷した部分が修復されると前より強く(筋肥大)なります。

③乳酸を溜める

よく乳酸が溜まってくるとトレーニングがだんだんとできなくなり、限界になります。乳酸は蓄積量に応じて成長ホルモンを分泌
させます。この成長ホルモンが筋肥大に効果があると言われています。

④筋肉を低酸素状態にする

低負荷のトレーニングでは遅筋が使われます。しかし加圧トレーニングなど血流を制限した低酸素状態では、酸素を必要とする遅筋が使えないため、
低負荷のトレーニングでも速筋が使われることになり、その結果、筋肥大します。
加圧トレーニングは専門家の指導がなければ危険ですが、スロートレーニングなら安全で筋肉を低酸素の状態にすることができます。

効率よく筋肥大させるには

最大筋力の70~80%の負荷(10回程度できる負荷)でトレーニングを行うと、4通りのプロセスを満たすことができます。
筋肉にかかる負荷が比較的大きく、セット間のインターバルを1分程度にすることで、ある程度の筋損傷、筋肉内の低酸素状態、乳酸の蓄積をすることができるので、いろいろな観点から筋力アップに効果があります。




 

効率よく筋肉をつける3項目の設定

最大筋力とは

最大筋力とは、1回しか反復できない負荷です。
効率よくトレーニングを行うためには、自分がどれだけの筋力を出せるか(最大筋力)を調べる必要があります。

①強度(負荷)の設定

効率よく筋肉をつけるには、最大筋力の75%の負荷でトレーニングすることが最も筋肉がつくことが研究などで分かっています。
最大筋力の75%とは10回くらい反復できる負荷です。(逆に言えば、10回しかできません。)
ダンベルカールでの最大筋力が30kgの場合、22kgのダンベルを使用します。

②量(反復回数・セット数)の設定

10回くらい反復できる負荷でトレーニングを行うので、反復回数は自動的に10回です。
セット数は3セット以上行うとよいことが分かっています。
1セットで使われる筋肉は全体の3割ほどと言われるので、3セット行うことで全体の筋肉が使われることになります。

③頻度の設定

トレーニングは2~3日おきに行うとよいです。
筋トレ後は、筋肉が疲労して一時的に筋力が低下するが、十分に栄養を摂って48~72時間くらいの休養をとると、傷ついた筋繊維が修復されて、筋トレ前より少しだけ筋繊維が太くなります。
これを「超回復」と言い、これを繰り返すことにより、徐々に筋力アップしていきます。
最大筋力もアップしていくので、簡単に10回以上反復できるようになったら、再び最大筋力を測定し直す必要があります。

筋肥大トレーニングのポイント

可動範囲全域を使う

筋トレのフォームでは、関節の可動範囲全域を使うことが重要です。
どのような種目でも、関節の可動範囲での、最大収縮、最大伸張により、筋肉への負荷が大きくなり、筋トレの効果が上がります。
簡単に例えると、プッシュアップバーを使えば大胸筋の、シットアップベンチを使えば腹筋の可動範囲を広げることができます。
可動範囲を越えるとケガの恐れがあるので、無理をしない程度に行います。

ゆっくりと上げ下ろし

筋トレでは、ゆっくりと上げ下ろしして、筋肉の緊張を解かないことが大切です。
急激に上げたり、下ろすときに力を抜くと、筋肉の緊張が解けて効果が小さくなってしまいます。
緊張が続くことで、乳酸が溜まり、筋トレの効果が上がります。

無理に反復回数を増やすのはよくない

筋肉をつけるには、頑張って限界まで反復することが必要です。
しかし、反復回数を増やすためにフォームを崩したり、反動をつけたりしても、あまり効果はありません。
筋トレに慣れてくると、筋肉をうまく使えるようになります。
鍛えたい筋肉でなく、他の部位を動員しがちになるので、注意が必要です。

筋肉の太さと筋力

筋肉は、たくさんの筋線維の集まりで、太いほど力が強いです。
しかし、筋肉の重量が2倍になっても、筋力は1.5倍ほどにしかなりません。
筋肉を太くするのが目的ならこれで十分ですが、スポーツでは重い筋肉をつけることが不利になることもあります。
このような場合には、筋肉の質を高める筋動員力のトレーニングも重要になります。

筋肉間協調

筋肉間協調とは、それぞれの筋肉のバランスです。
野球やゴルフなどでスイングするときには、腕や肩、胸、腹筋や背筋、下半身の筋肉も使います。
力強いスイングにするには、腕や胸、背筋など主動的に働く大きな筋肉を鍛えがちですが、補助的に働く前腕などの小さな筋肉もバランスよく鍛えることが重要です。

効率よく筋肉をつけるには

  • 加速や反動をつけずに動作を行う(スローリフティング)ようにします。
  • セット間の休憩時間も重要で、筋力が回復するまで休んでしまうと効果は小さくなってしまいます。
    1分程度を目標にすると、成長ホルモンの分泌がよくなり、効果が上がります。
  • 各方法とも、いきなり大きい負荷で行わず、50%くらいの軽い負荷でウォーミングアップしてからトレーニングを行うようにします。

 

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